立石は京成押上線(墨田区押上と葛飾区青砥間)にある駅で現在は押上から都営浅草線

に乗り入れ更に京浜急行へと乗り入れている。

乗り入れ以前は押上までの下町を通るローカルな線でしかなく、そのせいか駅前周辺は

今でもその感がいなめない街となっている。

下町といえば下町だが、どちらかといえば戦後のごちゃごちゃとした感じが残されている

駅前周辺である。

対面式の橋上駅ホームから降りると踏切があり、その両側に商店街がならんでいる、

そこはごくありふれた駅前商店街となっているが、その裏側に立石仲見世商店街がある。

雑然とした商店街でその先の表通りまでの距離は100メートルほどしかなく

両側に数十件の小さな惣菜屋、商店、雑貨屋、飲食店が並んでいる。

右側に並んでいる行列があるが、この店はもつ焼き屋、まだ3時なのに、もつ焼き

をつまみに酒をのむ人が行列を作っている。

居酒屋は他にも数店が開いている、1杯だけでもと誘惑にかられたが一人酒

もまた寂しそうで先を急いだ。

こんな風景は浅草の仲見世に似ていそうだが、周囲の雰囲気からか

浅草よりも泥臭い感じがする。

地域の商店街らしさはやはりこんな店だろうか、おじいちゃんが危なげに自転車で

買いにきている。

こんな感じの商店街だが、初めて訪れても全然違和感は感じさせなく、勝手にとけこんで

いってしまうのは、既視感からだろうか。

表の駅前商店街をはさんだ先にはこんな横町もある。

あまり清潔感はないが、会社帰り、あるいは二次回でふらっと立ち寄る

にはいいかもしれないが、日中はうらぶれた感じがあふれている。

ほんの数十メートルの横町、ほんとに場末感がいっぱい詰まっている、

通りのむこうから自転車のおじいちゃんが近ずいてくる、夜のとばりがおりる頃

またやってくるのだろうか....

 

夕暮れまでまだ時間があるので足をのばし、堀切菖蒲園まで行く事にした。

40〜50分は歩いただろうか、迷いながら歩いたせいかけっこう遠かった。

堀切菖蒲園は8000平方メートル弱の小さな菖蒲園で、6月中旬には200種類

6000株の花菖蒲が咲き誇るそうだが、今はその準備中、職人さんが手入れ

中で、あとは近所の子どもの遊び場となっている。

園内には数か所、紅梅が咲いている、わずかにもう散りそうな梅もありそろそろ梅も

見納めの時期だろうか、梅の見頃は短いような気がする。

これは水仙、白い花弁と黄色が好対照で可憐な花だが花言葉はうぬぼれとか。

この花は冬桜、もうすぐ春の桜が追いかけてくる、それまで待っていられるかな。

駅までの道のり、レトロな理容さんがあります。

駅近くの菖蒲七福神の境内では猫がしっかりお留守番。

花粉のせいか、かなり目がかゆくなってきた、そろそろ帰途へ...

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