奈良観光三日目の旅

奈良へきて3日目になりました、すっかり古都の雰囲気が気にいり、離れがたく

なってきてしまいました、新興住宅地に住んで、どこへ行っても同じような景色ばかり

が広がっている地域にいると、古都の風景がなつかしくもあり、また妙に

親近感がわいてくるような気分になります。

日本という国は島国であったためか、はるかいにしえより大陸文化をとりいれて、

日本独特の神仏習合の文化が出来上がり、多くの人々もその事に慣れ親しんで

きたようなところがあります。

去年、京都でしばらく滞在したおり、建仁寺の住職が神様と仏様の違いについて、

神様には願をかけ願いがかなうよう努力し、仏様には仏に帰依し、先祖への供養

をするものだと説法された事を思い出し納得してしまった気がします。

いずれにしろ神社に行っても、寺院でたたずんでいても違和感を感じる事がなく、

その場にひたっていられる自分が不思議に思えます、他の国の方には理解に

苦しむ事でしょうね。

 

奈良の三日目は以前からおもっていた仏像見学したかったので、最初は興福寺を

訪れました。

興福寺へはJR奈良駅前の通りを真直ぐ行きます、やがて猿沢池が右手に現れ

てきます、この池は興福寺の行事のさい人工的に作られたそうで、時代は749年

といいそれ以来ずっと人々の心を癒してくれたのでしょう、穏やかに澄んだ池です。

この池の先をしばらく進むと左手が興福寺です。

手前の建物が東金堂、奥の建物が五重塔です、共に国宝に指定されています。

なんというか、威圧感、とでもいうか、風格とでもいうのでしょうかひきつけられる

ものがあります。

行きたかった場所はこの先にある国宝館です、どうしても見たかった仏像は、

阿修羅座像です、おだやかな表情でとても人間らしい優しさを感じます。

阿修羅の如くとよくいいますがそれとはまったく違う表情なのですが、作者

は表情の裏に潜んだ阿修羅の心情をたくみに隠しているようです。

もちろん撮影禁止なので買った絵葉書をご覧ください。

こんな表情をしていますが、やっぱり現物のほうが格段にすばらしかった。

この仏像以外にも素晴らしい仏像が数多くあり1日中でもいられます。

 

興福寺から北東へ2キロほどのところに東大寺があり、そこまで歩きます。

ここは有名ですね、大仏さまがあります、大きさに圧倒されましたが、大仏様

の収められている大仏殿の大きさにも驚嘆しました。

同じく、東大寺の境内に二月堂があります、よくテレビでお水とりの中継を

やっているのが映し出されるので有名ですね。

松明をもったお坊さんが回廊を駆け巡る姿は迫力がありますね、1667年

のお水とりでは失火したそうですが、すさまじい行事ですね。

訪れた時は信者さんがお百度参りをしていましたが、庶民的なお寺です。

ここは、比較的若い修行僧が多く、境内でも大分すれ違いましたが、

お水とりの時の体力は若い修行僧ならではの事でしょうね。

 

お昼もまわってしまい、境内にあった東大寺絵馬堂茶屋で昼食にしました。

関西にくるなら、やっぱりきつねうどんですね、甘めのうどんつゆと甘い油揚げ

がたまらないです、関東にいるときは味の濃い藪系のそばがすきなので全然

食べる気がしないのですが、何故か関西にくると無性にたべたくなる食べ物です、

まあ、私だけかもしれませんが...

二月堂をでて、若草山へ行ってみました、この期間は立ち入り禁止だそうです、

係りの人の話ですと、冬季は滑り落ちる事があるからだそうで、どうしても

登りたかったら、裏手のほうに登山道があるのでどうぞとの話で、お言葉に甘えて

行ってみました。

けっこうきつかったですね、往復約2時間半、いい山登りでしたが頂上からの眺め

はよかったです、標高342メートル、疲れました。

頂上には駐車場があってちょっとがっかりでしたが、奈良市内が一望できます。

風邪が強いためすぐ下山!

麓の茶屋です、いい雰囲気でしたが、何故か鹿が覘いていますね、なにか食べ物

にありつけるのでしょうか...奈良らしい風景です。

ここからは春日大社まではすぐ近くなのでいってみます。

社はさほど大きくはないのですが、なんというか風格があります、又朱塗り

の回廊も見ごたえがありました。

本日は、歩き疲れてしまい、とうとう境内にあった萬葉植物園前の茶店で休憩です。

私は紅茶でしたが、お連れの方のぜんざいがおいしそうでした。

 

明日は帰る日になります、京都発12時9分発のこだま654号に乗車です、

途中下車禁止の乗車券なので早くついても京都観光もできません。

お昼のお弁当購入と駅構内の散歩で時間をつぶし、楽しかった3泊4日

の奈良観光も終了です。

想い出とともに奈良を後にしました、来年もいってみたい....

2014年1月3日記

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