9月も押し迫った頃、ぶらりと門前仲町方面を歩いてきました。
深川不動、富岡八幡は以前行った事があるのでパスして周辺をぶらり。
やはり、裏通りは下町らしさが一杯です。
今回は深川閻魔を見て永代橋方面に行くことにしました。
門前仲町から清澄通りを北に向かい深川一丁目の交差点を渡った右側
に法乗院があり、この境内に深川閻魔堂があります、高さ3.5メートルでかなり大きい
のですが、閻魔さまという割には威圧感はあまり感じませんでした、お賽銭を上げるとお説法
のテープが流れるそうですが、本日は故障でしょうか、お賽銭だけとられました。
ハイテク閻魔とか言われているそうですが....
閻魔堂の先に心行寺があります、ここには五重石塔があり、元亨四年三月二十四日と刻まれて
いるそうで1324年でしょうか、古い石塔ですね。
お寺の入り口には一風変わったものがありました、最初はよくわからなかったのですが、植え込みが「行」の字に
なっていました、心行寺さんの洒落でしょうか....
この橋が永代橋です、綺麗なアーチをした橋ですね、ところで最初の永代橋は元禄11年(1698年)に架けられ
ました、元禄15年(1702年)には赤穂浪士が討ち入りの帰りこの橋を渡ったそうです。
橋のたもとにはその事を刻んだ石碑があります、赤穂浪士は当時この地にあった乳熊屋味噌店の店先で休息
し甘酒粥を食べこの橋を渡ったとの事でした。
その後、文化4年(1807年)では富岡八幡の例大祭の日、大勢の参拝客の重みで橋が崩落し1400名の人々
がなくなったそうです。
この出来事について江戸の狂歌師太田南畝は
「永代と かけたる橋は 落ちにけり きょうは祭礼 あすは葬礼」
と書いています、やはり狂歌......
裏通りにはまだこんな建物も残っていました。
門前仲町からは電車を乗り継がねばなりませんが、有楽町線新木場駅で下車し、東京都立夢の島公園へ
向かいました、もちろん夢の島ですからゴミを埋め立てた場所にできた公園です、学生時代の頃でしょうか、ゴミの埋め立て
中に訪れた事がありますが、ゴミ収集車やら、ダンプカーがひしめきゴミの山が異臭をはなっていた記憶があります。
こんなに綺麗になったんですね。
左の写真は夢の島マリーナです、たくさんのヨット、ボートが係留されていました、葉山あたりとかわらぬ
風景でした、係留費は小型のヨットで年間39万円ほどだそうでお金持ちの人にしかヨットを持つのは無理ですね。
右の写真はマリーナの前にある、第五福竜丸展示館にあった保存された船です。
1954年3月、焼津港を出港したマグロ漁船第五福竜丸はビキニ環礁付近でアメリカの水爆実験に遭遇し、
被爆しました、被爆した乗組員は死亡したり、後遺症に悩まされたようです、船はその後水産大学の練習船
を経てこの地に放置されていましたが、有志の方達の努力により、廃船をまぬがれここに展示されたそうです。
下から見上げた船は大きくみえましたが排水量140トン、長さ約30メートルほどの船でした。
アメリカからの見舞金は乗組員一人平均200万円ほどだったそうですが、賠償金ではなくあくまでも見舞金でした。
昨年の3.11での福島の原発事故が脳裏を横切りました、日本という国はいつまでも放射能にさいなまられる国なのでしょうか.....
夢の島の帰り、新木場の駅までは重くなった心を公園内の花々が慰めてくれました。