今日は東京メトロの三ノ輪で下車しました、上野から日比谷線で二駅目です。

三ノ輪は先日訪れた円通寺から500メートルほど離れたところにあります、以前円通寺を紹介したとき、

彰義隊の遺体を埋葬したのは円通寺住職と紹介しましたが、実はもう一人いて江戸の侠客「新門辰五郎」でした。

テレビのドラマ「暴れん坊将軍」で北島三郎がその役を演じていますが、吉宗は8代将軍だったので

辰五郎はずっと後の時代、最後の15代将軍の頃でした。

侠客といえば「清水次郎長」もそうですが次郎長も幕軍の感臨丸が駿河湾で官軍に攻撃され湾内に遺棄された幕軍の屍を

埋葬したそうです。昔の侠客はいまでは死語となってしまった男気がありました、今はどうでしょうか.....

脱線しましたが、三ノ輪の駅から常磐線の線路方向に歩き、数分のところに浄閑寺があります。

浄閑寺は安政の大地震で閉ざされた大木戸のため逃れられず、死亡した遊女が浄閑寺に掘った大穴に投げ込まれた

事から、以来「投げ込み寺」とよばれているそうです。

その死者は2万数千人といわれているそうですが、その後、新吉原遊郭では、引き取り手のない遊女も多くまつられているそうです。

27歳になれば、年季奉公があけたそうですが、それを待てずに亡くなる遊女も多かったとか。

  

遊女の慰霊塔は奥のわかりにくい場所にあったのですが、お寺の方が声をかけてくれました、見物客も多いせいでしょうか.....

右は入り口にあったお地蔵さん、ながいあいだ運び込まれる遊女を見つずけてきたのでしょうか...表情はよく見えませんでした。

浄閑寺を後にして、訪れてみたかった樋口一葉記念館へ向かいます。

ここが一葉記念館、一葉記念公園の向かい、竜泉3丁目の旧住居跡のすぐそばにありました。

一葉の生い立ちから最後までの事が詳しくわかります。

ここは新吉原も目の前、一葉は目にうつった遊郭の姿を「たけくらべ」に映し出したのでしょうか....

「廻れば大門の見かへり柳いとながけれど、お歯黒溝に灯火うつる三階の騒ぎも手に取るが如く〜」

ではじまる「たけくらべ」ですが美登利と信如の淡い物語で、美登利が少女から大人の世界、花魁となる前の心の揺れがこの界隈をあるいて

かんじとれました。

 

  

一葉記念館を後に浅草方向へと足を向けました。

左は途中にあった飛不動尊、なぜか航空安全だそうです、お守りもそうみたい....

右の写真は鷲神社、昨日が一の酉だったそうであと形付けもおわり、やぐらだけが次の酉の日をまっているようです。

  

吉原神社を抜け、大門へ向かう道筋は、時代はかわれど世につれ人につれですが建物だけが変わっていったようでした。

左の写真は、吉原大門交差点にある見返り柳、もう三代目とか、そのはす向かいにあったてんぷら屋さんと桜鍋屋さんです、この古い建物

が時代に取り残されたようでした。

  

いまはどこの観光地にもある人力車、夜はのってみてもいいかな...

花やしきから伝法院までの裏通りにあった飲みや街、今日は競馬があったせいか少し賑わっていました。

一人でははいる勇気もなくとおりすぎるだけ。

  

ライトアップされた五重塔、屋台も人をよびこみ、にぎやかさをましていくようでした。

三ノ輪から浅草まで、今日はのんびりと歩いてしまいました。

<戻る>