今年も年が明け、はや1月24日、暖かい日にをと散策したのは目黒。
あまり下町とはいえない場所で雑踏の中を歩くのも気がひけたが、久々に東京都写真美術館で見たい写真展もあり
場所が近い事もあり訪れてみる事にした。
見たかった写真展は「木村伊兵衛とアンリ・カルティエ=ブレッソン-東洋と西洋のまなざし」という写真展で二人はライカ
をとおして時代を見つめた写真家です、モノクロームばかりの写真展ですが、人々の表情の捉え方は素晴らしいものがあり、
木村伊兵衛は久保田万太郎、永井荷風、宇野浩二、谷崎潤一郎、横山大観、大内和江、秋田大曲の農婦の表情、
アンリ・カルティエはジャンジュネ、サルトル、アンドレマルローの表情を撮影しその人の生きざまを一瞬表情に表現しています
それは、その写真にしか表せなかったその人々のなんともいえぬ人生の凄味を知る事ができました。
余談になってしまいましたが、目黒駅西口から登りに辛い行人坂を下ると目黒雅叙園があります、その手前にあるのが大円寺です、
江戸時代には目黒不動尊への参詣路でずいぶんにぎわったそうで、もちろん現在もマンション、ショッピングモール、レストランと
賑わってはいます。
大円寺は、明和9年(1772年)に寺に盗みに入った泥棒(寺の僧という説もあるそうですが)が放火したそうで江戸の三大火事、
の一つとして有名な火事で寺の再建許可がでるまで76年もかかったそうです、残りの火事は振袖火事、車町火事との事。
山門を入ってすぐ左手に五百羅漢があります、行人坂火事の被災者を供養するために彫られた五百数十体の石像で迫力があります、
、手前の顔が判別できない石像は「とろけ地蔵」とよばれ江戸時代に漁師が海から引き上げて祀られたそうで、悩みをとろけさしてくれる
御利益があるそうです。となりは境内にあった庚申塔、寛永7年と彫ってあり、1630年ですから江戸幕府ができてすぐの頃で
結構古い庚申塔です。
火事に縁がある寺でしたが、あの八百屋お七の恋人だった吉三はその後、出家し隣の明王院で僧となり、お七を弔っていたそうで、
行人坂の改修等で功徳をつみ今は西運上人像としてこの寺にあります。
この後、海福寺、五百羅漢寺、成就院、目黒不動尊、へといきますがまた後日....